
あの人ったら、また私の話を聞いていないわ!
どうして人の話を聞かないのかしら!

わたしもよく「人の話を聞かない」と言われるので、耳が痛いです…。
一生懸命に話をしているのに、ちっとも聞いてくれないと悲しくなりますよね。
なぜ人の話を聞かない人って、話を聞かないんでしょうか。
実はわたしもよく「人の話を聞かない」と言われる人間。
今回は自身の反省も含めて「人の話を聞かない」ことについてお届けします。
- わたしも「人の話を聞かない」人間です
- 「人の話を聞かない」人間のタイプとは
- 「人の話を聞かない人」の心理

「人の話を聞かない」って、実はけっこう深いかも…。
もくじ
わたしも「人の話を聞かない」人間です
「人の話を聞きなさい」
小さい頃、よく先生や親に言われましたよね。
わたしは親しい友達からも、「人の話、聞かないよね」と言われたこともあります。
たしかに、自覚もあるんです。

せっかくアドバイスをもらったのに、言うこと聞かなくて申し訳なかったな、と思ったこともあります…。
「人の話を聞かない」と指摘されることが多かったので、我ながら反省をし、最近では人の話をなるべく聞くようにしています。
しかし広い世の中、「人の話を聞かない」人はわたしの他にもたくさんいます。
そもそも、なぜ人は「人の話を聞かない」のか。
じっくり考えてみました。
「人の話を聞かない人」は大きく分けて2種類
まず「人の話を聞かない人」には、大きく分けて下記の2種類のタイプがあるとわたしは考えます。
- 人の話を「いっさい聞かない」人
- 人の話を「いったん聞く」人
どういうことか、説明しますね。
人の話を「いっさい聞かない」人
まず、人の話を「いっさい聞かない」人です。
例えば、次のような会話があったとします。

この前、「運動不足を解消したい」って言ってたよね?
簡単なストレッチがあるんだけど、教えようか?

え?ああ。
それより聞いてよ!
うちの旦那ったらひどいのよ。
酔っぱらって帰ってくるなりお風呂にも入らないで、リビングで背広のままいびきかいて寝てるのよ!
男性がストレッチの話をしようとしているにもかかわらず、女性側は「いっさい」話を聞いていませんよね?
挙句、自分の話したいことばかりを話しまくっています。
この女性のような方が「人の話をいっさい聞かない人」です。
文字通り、「いっさい」人の話を聞きません。
このタイプの方は、次のような特徴があります。
- とにかく自分の話しかしたくない。
- 相手の話を聞く姿勢がまったくない。
- 自分が「人の話を聞かない」タイプの人間だと自覚がない。
このような方に、「人の話を聞きなさい」と伝えたところで、まず無意味です。
人の話を聞かないというより、「聞けない」人間です。
関わるだけ人生の損失ですので、すみやかに距離を取ることをおススメします。
人の話を「いったん聞く」人
次に、人の話を「いったん聞く」人についてです。
このタイプの方こそ、本記事でお伝えしたかったことです。
次のような会話があったとしましょう。

この前、「運動不足を解消したい」って言ってたよね?
簡単なストレッチがあるんだけど、教えようか?

ストレッチ?
ああ、ごめん。
運動不足を解消したかったから、わたし、ジムに入ったんだよね。
だから、そこでいろいろ教えてもらうから、大丈夫。
ありがとう。
先ほどと同じく、男性がストレッチのやり方を教えてあげようとしています。
今回の女性は、先ほどの「いっさい」人の話を聞かない女性と違い、男性の話を「いったん」聞いています。
その上で、「ジムに入ったから大丈夫」と伝えています。
男性からすれば、「ちょっとくらいストレッチに付き合ってくれてもいいのに…」と残念な気持ちになることでしょう。
それゆえ、「人の話を聞かない」というレッテルを貼られてしまうのも、このタイプの人間。
このタイプの方の特徴を上げると、次の3つです。
人の話を「いったん聞く」タイプの特徴
- 自分の話ばかりをしたいわけではない。
- 相手の話も、時と場合によっては聞いているつもり。
- よく他人から「人の話を聞かないよね」と言われている自覚がある。
自分で言うのも何ですが、かく言うわたしもこのタイプの人間です。
先ほど例に出した、ストレッチをむげに断られた男性のような気持ちになった人は、私の周りにたくさんいるはず…。
しかし、悪気があるわけではないんです。
「以前わたしはこう言っていたよね、だけど、その件はもう解決したの。ありがとう」
というニュアンスを「やんわりと」伝えたいのですが、うまく伝えられずに誤解を招いたこともあるでしょう。
誤解させてしまった皆様、この場を借りてお詫びします…。

うまく伝えられないのは、わたしの至らない点です…。
人の話を「いったん聞く」人の心理とは
人の話を「いっさい」聞かないわけではない。
わたしも含め、人の話を「いったん聞く」というタイプの人間は、どのような心理があるのでしょうか。
下記の5つが考えられます。
- 自分の意見がすでに確立されている
- 相手のことが苦手orどうでもいい
- 疲れている
- 相手の話が長い
- アドバイスを求めているわけではない
自分の意見がすでに確立されている
「自分の意見がすでに確立されている」とは、どういうことでしょうか。
またしても、先ほどのストレッチの話を例にします。

この前、「運動不足を解消したい」って言ってたよね?
簡単なストレッチがあるんだけど、教えようか?

ストレッチ?
ああ、ごめん。
運動不足を解消したかったから、わたし、ジムに入ったんだよね。
だから、そこでいろいろ教えてもらうから、大丈夫。
ありがとう。
女性とすれば、「運動不足を解消したい」という問題が、「ジムに入った」という事実ですでに解決されているわけです。
乱暴な言い方かもしれませんが、

今さら、余計なお世話なんだよね。
という心理が働いています。
しかも、ジムに通っていればトレーニングのプロであるトレーナーもいますし、分からないことがあればトレーナーに聞けばいい。
ストレッチを教えてあげようとしている素人の男性なんかに聞くよりも、プロに教わった方が効率がいいし、的確です。

ひどい…。
まあそう落ち込まないで。
女性の側は自分の意見がすでに確立されているわけですから、余計なことを言ってしまったのかもしれません。
相手のことが苦手orどうでもいい
人の話を「いったん」は聞く。
だけれども、最終的には「その意見、要らぬ」とばかりに話を聞いてくれないのは、単純に相手のことが苦手、もしくは”どうでもいい”と思っているケースもあります。
人間、自分が好意を持っている相手の話なら、わりと素直に聞けるんですよね。

「嫌われたくない」
「もっと仲良くなりたい」
っていう心理が働くんでしょうか。
しかし、自分が苦手だと感じている人や、どうでもいいと思っている人の話って、聞きたくなりますか?
おそらく、そこまで真剣に相手の話を聞いていないのでは。
相手の方には失礼かもしれませんが、さっさと話を切り上げて帰りたいのです。
そのため、「人の話を聞いていない」というような態度がにじみ出てしまうのかもしれません。
疲れている
人の話を「いったん聞く」人、単に疲れているというケースもあります。
クッタクタに疲れているときに、

この前、「運動不足を解消したい」って言ってたよね?
簡単なストレッチがあるんだけど、教えようか?
と、話しかけられたとしたら。

(疲れてるんだから話しかけないでほしい…
早く話を切り上げたい…)
まともに話を聞く気になりませんよね。
この場合、男性が話しかけてきたタイミングが、とても悪かったとしか言いようがありません。
運が悪かったのでしょう。
ですが、いつもクタクタに疲れていたら、せっかくふとしたタイミングでいい話が耳に入っても、ちゃんと聞ける機会を逃してしまいます。
「人の話を聞かない」と言われる人は、忙しい人も多いはず。
無理しすぎないよう、体調管理には気を配りたいですね。
相手の話が長い
相手の話が長いということも、人の話を「いったん聞く」タイプの人間が「人の話を聞かないよね」と言われてしまう原因のひとつかもしれません。
最初は、ちゃんと相手の話を聞いているわけです。
しかし、相手の話がダラダラと長く、何が言いたいのかよくわからない…。
そうなると集中力も切れて、相手の話を聞こうという姿勢もだんだん崩れてきますよね?
いわゆる、「校長先生の話」と同じ。
長い話は嫌われるんです。

あの人は人の話を聞かないのよね!
どうしてかしら!
もしかしたら、あなたの話がダラダラと長ったらしいのが原因かもしれませんよ。
アドバイスを求めているわけではない
最後に、相手にアドバイスを求めているわけではない、という心理が考えられます。
これは特に女性に多いのかもしれませんが、話し相手には「共感」してほしいだけで、具体的なアドバイスは必要としていない人もいます。
またもや先ほどのストレッチの話を例にします。

この前、「運動不足を解消したい」って言ってたよね?
簡単なストレッチがあるんだけど、教えようか?
この背景には、以前に下記のような会話があったと想像されます。

最近、運動不足気味で…。
体重も増えちゃったし、そろそろ運動不足を解消しなきゃ、って思ってるの。
女性は会話に”共感”してほしい人が多いため、女性側とすればただ何気ない会話で”共感”してほしかったのかもしれません。
この場合の話相手が、同じ女性なら次のような会話が続いたとも考えられます。

わかるー!
わたしも運動不足でさ、どうにかしなきゃって思ってるんだよね。
しかし、男性は何気ない会話に対して「アドバイス」をしたい人が多い。
そのため、

そうなんだ!
簡単な運動やストレッチを知ってるよ!
今度教えてあげるよ!
このような返しになってしまいます。
決して男性に悪気があるわけではありません。
「運動不足を解消したい」
という女性の悩みに、ダイレクトにアプローチしているわけですから、親切心で言っているわけです。
女性脳は、何よりも共感を求めている。話を聞いてくれて、共感さえしてくれればOK。男に問題解決なんか期待してはいない。
女性脳は、共感してもらうことで、ストレスが減衰する。なぜならば、共感してもらうことで、自分と子どもの生存可能性が上がるから。共感こそが、最大の問題解決なのである。
なるほど、男性脳と女性脳とでは、問題解決の仕方が違うのです。
女性は「アドバイス」を求めているわけではない。
ただ共感してほしいだけなんですよね。
余談:「人の話を聞きなさい」こそエゴでは?
冒頭でもご紹介したとおり、わたしはよく「人の話を聞かない」「人の話を聞いた方がいいよ」と言われます。
しかし余談ながら、こう思うんですよ。
確かに、人の話に耳を傾けることは大切です。
自分の至らない点に気づけたり、貴重なアドバイスをもらえたりすることもたくさんあります。
それゆえ、「人の話を聞け」と言う側の気持ちも、分からなくもない。
しかし、「人の話を聞きなさい」という心理の中には
「いいから黙って、俺の言うことを聞け。とにかく俺にしゃべらせろ」
というような、ある種の乱暴さも感じるんです。
某国民的アニメの、ジャ〇アン的な乱暴さです。
「人の話を聞け」などと他人に押し付けようとするって、それこそがエゴイズムの塊ではないのでしょうか。
人に話を聞けと言う前に、あなたの話がつまらなかったり、長かったりしてウンザリしているのかもしれませんよ。

…うるさいわね!
あなたさっきから、屁理屈ばっかりでイライラするのよ!
ちょっと黙って私の話を聞いて!

あ、はい…。
(怒らすとめんどくさいんだよな、このタイプ)
まとめ
「人の話を聞かない」人間は大きく分けて2種類
- とにかく自分の話しかしたくない。
- 相手の話を聞く姿勢がまったくない。
- 自分が「人の話を聞かない」タイプの人間だと自覚がない。
2.人の話を「いったん聞く」タイプ
- 自分の話ばかりをしたいわけではない。
- 相手の話も、時と場合によっては聞いているつもり。
- よく他人から「人の話を聞かないよね」と言われている自覚がある。
人の話を「いったん」聞くタイプの心理
- 自分の意見がすでに確立されている
- 相手のことが苦手orどうでもいい
- 疲れている
- 相手の話が長い
- アドバイスを求めているわけではない
「人の話を聞きなさい」こそエゴでは?
今回は人の話を聞かないとよく言われるわたしが、「人の話を聞かない」ことについて深く考えてみました。
人の話を聞かない側も問題があると思いますが、「人の話を聞きなさい」なんて強要するのも考えもの。
人の話を聞かない人は、いつか身をもって失敗でもして「やっぱり人の話は聞かなきゃダメだ…」って痛い目を見ないと分からないんです。
そんな人間に、いくら言っても無駄、”馬の耳に念仏”状態ですから。

わたしは人の話を素直に聞ける、大きな人間になりたい…。
この記事がどなたかのお役に立てば幸いです。
ではまた。